最近 「藤田嗣治 手しごとの家」林 洋子著 という本に出会い、画家としての視点とはまた一味違った角度から、生活全般を自分らしく楽しんでいた藤田嗣治の魅力を改めて感じて、私なりにパリの郊外の最後の住居兼アトリエを訪問した時のことを書いておきたいと思いました。
藤田嗣治さんとの出会いは20歳ぐらいのころ、ある雑誌の編集者とスタイリストのトークショーで、日本にはこんな素晴らしい画家がいたことを最近知ったんだよね。という話を聞いて、その時初めて、藤田嗣治の画集に触れる機会があり、すごく衝撃を受けたのを覚えています。最初に見た絵は、今思えば、代表作の「カフェにて」だったかな。
それから、パリを何度か訪れたり、美術館などで何点かの絵を観る機会があったりして、いつもなんとなく魅かれて、ああそういえばあの時のあの人の絵だなあと、ゆっくりと記憶をつなげていきながら、藤田がパリで活躍していた時代のことについての本や伝記を読む機会もあり、絵だけではなく、彼の生き方などにも興味を持っていきました。
青山から恵比寿に引っ越しをすませて、ようやく少しずつ日常の環境に戻りつつあります。
新しいアトリエは天井が広くて、とても気持ちがいい空間です。最初の日から、全く違和感がなくて、すでにずっとここで過ごしているような気分。やっぱり、思い立って動いてよかったなあと思っています。
ここのところずっと、なんとなく、これからのビジョンがぼやけていて、何をしたいのかなあといつも心のどこかで考えている感じで、その時の思ったことを、書きとめたり人に話してみたりすることで、最近、少しづつ、まとまってきたようなそんな気がしていました。
仕事をはじめたときには、あれもしたいこれもしたいと、ただまっしぐらに突き進んでいくような勢いがあったのですが、続けていくと、実際にいろいろと経験してきて分かってきたこともあり、現実的につい考えてしまうという癖もついてきてしまうもの。実際、現実を見据えることもとても大切だったりもするのですが。
パリから東京に戻り、青山にアトリエを移転して3年。それなりに仕事のペースにも慣れてくると、また何か新しいことをはじめたいという虫が最近うずき出していました。パリの滞在もちょうど3年。3年という周期はなにか、私にとって変化したい周期なのかもしれません。






