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2011.02

16

2011.02.16

2011SS インスピレーションの旅 モロッコ マラケッシュ

前から行ってみたかった国、モロッコ。昨年の夏に、パリ在住の友人と一緒に、マラケッシュへ女二人旅をしました。

空港に着いて、熱気とサーモンピンクの建物に、異国感を感じ、旅のアドレナリンがぐっと上がった感じ。

太陽の日差しがまた、強くきれいで、6月末のマラケッシュは、覚悟していたよりは、暑いといっても過ごしやすく、色彩にあふれていました。日に日に温度が上がっていくのが分かるぐらい、最終日の日差しはとても強くなっていました。

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一番印象的だった色が、街全体の色、サーモンピンク。女性は、観光客と外国人以外の人は、肌を見せずに、ベールをかぶっている人が多いのですが、色彩がとても華やかで、限られた服装の中で、とても素敵な着こなしや、色合わせをしている人をみかけました。

パリでもよく、ベールを2色重ねて、下の色をちらっとみせるような、素敵なコーディーネートをしている人を時々みかけるとハッとしたことがあります。
奇抜なファッションよりも、そんな小さなおしゃれがとても粋に感じられるのかもしれません。

人は気がつかないかもしれないけど、その人なりのこだわりみたいなところは、いつもデザインする上で私もとても大切に思っている部分です。
今回は、旅の記憶の中から、なんとなく普段、あまり使わない、きれいなうすいピンク、ブルー、レモンイエローを使ってみたいと思い、ブレードの新色に加えました。あとは、やっぱりゴールド。ベージュにほんのりと、金糸をいれた、ブレードを作りました。

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モロッコはシルバー製品もたくさん見かけましたが、やはり、モロッコの日差しを表すのであればゴールドな雰囲気。
コサージュは迷わず、ローズとオリーブに。モザイクの模様を少しでデザインのスパイスに。

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夏物は、いつもどうしても麻のベージュが基本の色となるのですが、今回は、麻素材にも色が入っているものをセレクトし、その色に合わせてオリジナルのブレードを作ったので、少しいつもより、色鮮やかなコレクションになっています。鮮やかというよりもほんのりぐらいかもしれません。

モロッコは、ローズウォーターが有名ですが、町のドラッグストアで購入した、ローズウォーターは、香りが5倍から10倍ぐらい強いのではないかと思うぐらい、とても濃厚なローズの香りがしました。
友人の息子さんが、彼女がそれをつけていると強すぎて嫌がったというエピソードがあるぐらい。つけている私たちといえば、ローズ香りにつつまれてとても幸せな気分になったのですけど。

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モロッコで、タジンを作る料理教室体験をしたのですが、その時食べた、オリーブが、とても美味しいオリーブでした。料理教室は、宿のマダムお勧めの、郊外にあるプライベートホテルだったのですが、その特別に美味しかったオリーブは、ホテル内の菜園で作ったオーガニックのものでした。モロッコ料理にはオリーブはよく使われていて、いろいろなところで、オリーブを食べる機会があったのですが、つけ方や種類なども違うのかそれぞれ味に変化があり興味深かったです。オリーブも追及していくと、ワインのように奥が深いのでしょうね。オリーブオイルもまたしかり。

今回製作している、新しいつばの広いブリムは、昨年、ルーシー・リ―の器の展覧会を観て、作ってみたくなった形です。
彼女の器の独特の美しいフォルムや色づかいがとてもきれいで、刺激を受けました。以前よく器をみて、新しい帽子の形を思いついたり、作ったりしていたことがあるのですが、ルーシーのランダムな器を見たら、久しぶりに新しいブリムの形が思いつき、ランダムブリムを作ってみました。その名もそのまま敬意をこめて、LUCIEとさせていただきました。

彼女が、実際に評価されたのは、60歳を過ぎてからだったようですが、世間的に評価されるということに関係なく、自分のつきつめたいテーマを追求していく姿勢はすごいエネルギーだなと思います。有名なルーシー・リーのことを私は、全然、その展覧会のポスターを見るまでは意識して知らなかったのですが、今世の中に出ている自分がいいなあと思っている陶器たちが、彼女の影響をすごく受けているものだったんだなあということがわかりすっきりした感じ。

彼女のように、生涯、意欲的に挑戦しながら、ものづくりをしていけるといいなあと思います。
やりたいことがあるからやり続けるというそのパワーを持ち続けていたいものです。

今シーズン、前から使ってみたかった日本の素晴らしい和紙のニットと、SASAWASHIの布と、ブレードを使った帽子を作ってみました。和紙のニットは、見た雰囲気は和紙だと気がつかないぐらいの風合いで、軽くて涼しくて新しい印象の帽子に。SASAWASHIの生地と、生地の色に合わせて糸から染めて作った和紙ブレードでできた帽子は、今までの帽子よりも軽やかな印象でUV効果もあるので真夏にぴったりです。

もうひとつ、フランスで無形文化財に指定されている、Les toiles de soleil。昔ながらの織り機で今でも織り続けられている生地は、風合いがやさしく、色合いもとてもやわらかくてきれい。
カラフルなストライプの生地が有名ですが、今回、無地のハンプと織り模様の入った布を使った帽子を作りました。一見シンプルで、しっかりした生地ですが、使っていくうちになじんでいくのも楽しみな帽子だと思います。形の面白さが生かせるデザインに、今回この素材を使ってみました。どんなふうにかぶってもらえるのか楽しみでもあります。

是非、実際に手にとって、素材感を楽しんでいただけると嬉しいです!

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